二度寝が気持ち良い理由
朝起きたとき、もう少し寝ていたいという衝動に駆られるのは誰しも経験したことがあるでしょう。
お休みの日なら好きなだけ二度寝できるのに、仕事や学校など用事があるときは起きなければなりません。
しかし二度寝はなぜあんなにも気持ちがいいのでしょうか。
二度寝を気持ち良いと感じるのには実は理由があります。
二度寝はレム睡眠が続いている
人間は睡眠をとっている間に深い眠りのノンレム睡眠と、浅い睡眠のレム睡眠を繰り返しています。
そして段々と眠りが浅くなっていき、最後の方はレム睡眠の割合が多くなります。
二度寝は一度起きた後に寝ているため深い眠りを必要とせず、眠りの浅い状態が長く続きます。
ノンレム睡眠のタイミングでは深い眠りに入っているため、五感はスイッチがオフされた状態になっています。
一方で浅い眠りのレム睡眠のときでは、体は休息状態であっても脳は半分起きている状態であり、五感が若干働いているのです。
そのためレム睡眠中の二度寝では、寝具の心地よさを肌で感じることができ、二度寝を気持ち良いと感じるのです。
二度寝で幸せホルモンが分泌
二度寝はどうしても悪いイメージが付きまといますが、実は良い効果もあります。
特に睡眠が慢性的に足りていない場合や、疲労がたまっているとき、二度寝をすることで疲労やストレスが解消するといいます。
人間は寝ている間にストレスに対抗するためのホルモン、コルチゾールが分泌されます。
このコルチゾールは起床直前にもっとも多く分泌されるといわれます。
起床後は徐々に分泌量が減っていくのですが、起きてすぐに活動を始めてしまうとコルチゾールの分泌を早くストップさせてしまうのです。
ですから目が覚めても少しお布団の中でゆっくりしていた方が良いのですが、二度寝をすることでもコルチゾールの分泌量の減少を緩めることができます。
コルチゾールは別名幸せホルモンとも呼ばれ、二度寝が気持ちいいと感じるのはコルチゾールの分泌も関係しているようです。
二度寝は短時間で済ませよう
このように二度寝がコルチゾールの分泌に良い影響を与えるといっても、だらだら寝てしまうのはよくありません。
二度寝をする時間はせいぜい10分から15分程度に抑えておきましょう。
このわずかな時間寝るだけでも、体全体にコルチゾールをいきわたらせることができます。
その結果ストレスが解消され、日中に受けるストレスを軽減させることにつながります。
なお、寝起きが悪い、心地よさを感じられないという場合は、そもそもコルチゾールの分泌量が少なくなっている可能性があります。
日中に受けるストレスが過剰であるか、うつであったり、副腎の機能が弱っている可能性もあります。
その場合はいくら二度寝をしても心地よい目覚めを得られないこともあるので注意が必要です。