ラテックス素材の特徴と枕の選び方

ラテックス枕
Pocket

最高の寝具素材ラテックスとは

昨今最高の寝具の素材として注目されるラテックスをご存知でしょうか。

ラテックスとはゴムの樹からとれる樹液を発泡させた素材で、マシュマロのような柔らかさに特徴があります。

 

そのくせになるような寝心地の良さから欧州の高級ホテルなどでも寝具に採用されています。

ラテックスを使った枕やマットレスは頭や体を乗せた瞬間から包み込まれるような柔らかさがあり、低反発素材として知られるウレタンとはまた違う感触があります。

 

天然の樹液ですから体にも優しく、土に埋めればそのまま土に還ってしまうほどエコな素材で、焼却時にも有害物質が発生しません。

中にはラテックスに石油などの化学成分を混ぜたものもありますが、自然由来のラテックス100%の枕が特におすすめです。

ラテックスの特徴

ラテックスはウレタンのような柔らかさとゴムのような弾力性にその特徴があります。

頭や体を乗せると包み込むように沈み込みますが、その後やさしく浮き上がるような感触があり、沈み込みを抑えます。

 

ラテックスといっても天然ラテックスと合成ラテックスがありますが、ラテックスならではの感触と弾力性を味わうことができるのは天然ラテックス100%です。

その混紡率が下がるほど、ラテックスの特性は失われるものと考えてください。

 

天然ラテックス100%であれば、天然素材ならではの弾力性で理想の寝姿勢を保ち、快適な寝心地を促します。

寝具の素材は柔らかすぎると沈み込みすぎて寝姿勢が悪くなりますが、硬すぎると理想の寝姿勢を保てても、体の1点に負荷がかかってしまいます。

 

その点ラテックスは柔らかく包み込んで体圧を分散しながら、その弾力性で理想の寝姿勢を保ってくれます。

また天然ラテックスには天然の抗菌作用があり、菌の繁殖を抑えることから、洗濯不要で衛生的といわれています。

 

汗や加齢臭のにおいの発生を抑え、カビなども発生しにくいという特徴があります。

天然の樹液ですから一部アレルギーを持っている方もいるようですが、基本的には無害で赤ちゃんや小さなお子様も安心してお使いいただけます。

安全性についてはOko-Texなどさまざまな機関によって保証されています。

 

優れた体圧分散性と弾力性

人間は寝ているとき、その体重を頭と首、肩、そして腰で支えており、この加重をやわらげてくれるのが枕やマットレスなどの寝具なのです。

特に腰は全体重の44%もの加重がかかっており、うまく体圧を分散しないと腰を痛めることになります。

 

ラテックスはこの体圧を分散する能力に優れ、特定の部分に圧力が集中することを防ぎ、体全体に均等に圧力が分散するよう調節してくれます。

また天然ラテックスのゴムのような弾力性は自然な寝返りもサポートします。

 

人間は寝ている間に30回から50回もの寝返りを打つといいますが、快眠のためにはこの自然な寝返りを妨げてはならないのです。

自然な寝返りとは睡眠を邪魔せず、無意識のうちに体の向きを変えられることをいい、これを意識して行おうとすると眠りが浅くなってしまうのです。

 

温度や湿度を調整

また天然ラテックスはその通気性の良さにも特徴があります。

一般的に低反発素材を使ったマットレスや枕は通気性が悪く、空気をほとんど通さないという特徴があります。

 

その点ラテックスは多孔質(オープンセル)構造といい、素材の中に空気が循環する通り道があります。

さらに人工的に小さな穴をあけることで、空気の循環を良くし、温度や湿度の調節力を向上させています。

 

想像以上に汗が枕やマットレスの表面に滞らない感覚に驚くかもしれません。

もちろんこの通気性はラテックスを発泡する際の技術力にも影響しますから、製品によって通気性や快適性が異なるのは注意しなければなりません。

また温度変化も受けにくい素材のため、寒い日に素材がひんやり冷たくなることもありません。

 

高い耐久性

ラテックスはその耐久性の高さにも定評があります。

ウレタンはへたりやすいものが多く、低反発素材は長年使えないという印象をお持ちの方もいるでしょう。

 

しかしラテックスは寿命が長く、ゴムによる特性なのか長年へたらないという特徴を持っています。

いつまでも変わらない品質で使えるというのも、ラテックスを使用している人の満足度が高い理由です。

 

もちろんこの耐久性は製品によって異なりますが、一般的にラテックス自体耐久性に優れた素材といえます。

最近睡眠不足という人や、肩こりや首こり、ストレートネックやいびきにお悩みの方にも是非使ってほしい素材です。

 

ラテックス枕の選び方

ラテックス枕は、低反発のようなそれでいて高反発のような特殊な寝心地でファンも多い枕です。

欧州では人気の素材ではありますが、日本ではまだ聞きなじみがなく、どんな素材かわからない、どう選べばよいかわからないという人も多いでしょう。

 

そのような方のためにラテックス枕選びを失敗しないための選び方をご紹介したいと思います。

まずラテックス枕を選ぶときに気を付けたいポイントは以下の通りです。

 

  • 天然ラテックスか合成ラテックスか
  • 柔らかすぎないか硬すぎないか
  • 通気性はよくするための空気の通り道は確保されているか

 

天然ラテックスか合成ラテックスかという点ですが、もちろん天然ラテックス、それも100%のものをおすすめします。

合成ラテックスでは感触を似せているものの、耐久性が低いためへたりやすかったり、弾力性がないため使用感も異なります。

 

できれば天然ラテックス100%、できれば80%以上含有されているものを選ぶようにしましょう。

また柔らかすぎないか硬すぎないかという点は、試し寝できるのが一番です。

 

実際に寝てみて頭が沈み込みすぎないか、あるいは寝返りがしにくくないか、試してみればある程度わかります。

柔らかくてもよくある低反発枕のような使用感であれば要注意、ラテックスの特徴を生かし切れていない枕といえます。

 

仰向けから横向きに頭を左右に動かしてみて、たいして力を入れずに頭を動かすことができれば問題ありません。

頭が固定されて、寝返りがスムーズにできないようであれば、首や肩に疲れがたまり、首コリや肩こりの原因になってしまいます。

 

ラテックスは柔らかいので、ある程度どんな人でも後頭部や頸椎の隙間にぴったりとフィットしてくれます。

あとは角度、仰向けに寝てみて目線がまっすぐ天井を見れていれば、枕の高さも合っていると考えてよいでしょう。

 

横向きの場合は、首筋や背筋がまっすぐ床と平行になっていれば問題ありません。

ラテックス枕の中には、表面がフラット形状になっているものと、凹凸型になっているものがあります。

 

凹凸型の方が空気の通り道が生まれ通気性が良く、点で支えるため沈み込み量が少なくなっています。

フラット形状の方が柔らかさを感じやすく、凹凸型だと若干頭や首に刺激があります。

 

ただラテックス自体柔らかいのでそれほど気になりませんし、フラット型と凹凸型どちらが良いかは好みで選んでよいと思います。

 

 

ラテックス枕

>>天然ラテックス100%ラブテックスピロー

 

ラテックスのデメリット

さてそんな素晴らしい素材のラテックスですが、問題がないわけではありません。

ラテックスは天然ゴムの樹の樹液からできている素材ですから、ゴムアレルギーをお持ちの方にはお使いいただけません。

 

パンツのゴムでおなかが赤くなる、バナナやキウイなどを食べるとかゆくなるという人は注意した方が良いかもしれません。

また天然の抗菌作用があるといわれていますが、まったくのお手入れが必要ないというわけでもありません。

 

湿度の高い環境で使用していれば湿気はこもります。

ですから除湿器を使用したり、寝室の空気を入れ替える、たまには立てかけて乾燥させる、陰干しするなどお手入れをしてあげるようにしましょう。

 

ただラテックスは紫外線や水に弱いため、天日干しは不可、水洗いもできません。

汚れにくいとはいえ直接の汚れがつくことはありますから、側生地やカバーをかけるなどしてラテックス自体が汚れないように使いましょう。

 

それにラテックス自体にダニは発生しないとしても、側生地やカバーは別です。

側生地やカバーはこまめに洗濯するなどして清潔に保つようにしましょう。

Pocket

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*