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横向き寝の効果とは
あなたは寝るときどんな姿勢で寝ていますか。
仰向け、横向き、それともうつ伏せでしょうか。
睡眠の時間は人間にとって一番大切といってもいいほど大事な時間、どんな寝姿勢で寝るかで睡眠の質も異なり、心や体の健康に大きな効果を与えます。
人によって一番落ち着く寝姿勢が異なり、どんな寝姿勢を選ぶかは、体型や精神的な影響もあるようです。
どんな寝姿勢にもメリット、デメリットはあるものの、横向き寝にはうれしい効果がたくさんあります。
これまで横向き寝で寝ていた人もそうでない人も、横向き寝の魅力を再確認してみましょう。
横向き寝というとどんなイメージを持っているでしょうか。
横向きで寝ていると、内臓に負担がかかったり、背骨が歪む、肩が痛くなりそうと思われる方もいるかもしれません。
しかしそんなマイナスなイメージがあるものの、横向寝にはメリットがたくさんあるのです。
実際人間以外は横向きで寝る動物が多く、本能的に身体に負担の少ない寝方であることを感じ取っているのかもしれません。
いびきや睡眠時無呼吸症候群の改善
昨今ふくよかな体型の人が多くなったせいか、いびきに悩んでいる人が多くなっています。
いびきは睡眠時の呼吸を妨げたり、一緒に寝ている人に不快感を与えるなど、良いことがありません。
いびきは息をするときに、空気の通る道が狭くなっているために、喉の粘膜が振動して発生するものです。
空気の通り道が狭くなるのは、脂肪が喉の周りに付いたり、枕の高さが合っていないなどいろんな理由が考えられます。
あるいは寝ているときに喉の筋肉が緩み、舌が喉の奥に落ちて、気道を狭くしている可能性もあります。
いずれにしても、いびきが発生しやすいのは仰向けで寝ているときが多い傾向にあります。
横向きで寝ることで舌が喉の奥に落ちるのを防ぐことができますし、脂肪や枕が原因で気道が圧迫されるのを防ぐことができます。
ですから横向き寝で寝ることで、いびきが発生しにくくなるというわけです。
なお、いびきの発生を防ぐには右向き寝、左向き寝どちらで寝ても問題ありません。
いびきが悪化すると、寝ているときに呼吸が止まってしまう睡眠時無呼吸症候群になる恐れもあります。
睡眠時無呼吸症候群は完全に気道がふさがれてしまうことが主な原因です。
横向きで寝ることで気道を確保しやすくなると、症状が改善することもあります。
腰や背中にも負担が少ない!?
横向きで寝ると背骨が歪むと心配される方もいますが、むしろ腰や背中には負担がかかりにくいといわれています。
仰向けで寝ると、どうしても無理に背骨を伸ばす形になります。
また背中や肩を直接圧迫するわけですから、すでに背中や腰を痛めている人にはかえって負担になることがあります。
横向きで寝ると背中や腰を圧迫せず、無理に筋肉や背骨を伸ばさず、自然な状態を保つことができます。
筋肉や背骨の炎症を鎮めるには、腰や背中が痛くない横向き寝で寝るのが良いでしょう。
ちなみにうつぶせ寝は背中を反らす形で寝ることになりますので、一番腰痛には良くないです。
腰や背中の神経を圧迫したり、間接に負担がかかり、腰痛が悪化する恐れもあるでしょう。
腰痛のためにはうつぶせ寝は避けた方が良いでしょう。
一番熟睡できる!?
人によっては、横向き寝で寝た方が一番熟睡できます。
仰向けで寝るとどうしても胸やお腹が無防備になり、なんとなく落ち着かないという人もいるでしょう。
犬が心を許した人にしかお腹を見せないように、仰向け寝は非常に無防備な寝姿勢なのです。
今のご時世、寝ているときにだれかに襲われるわけではありませんが、お腹を隠したがるのは、人間の心理なのでしょう。
また横向き寝が一番落ち着く寝姿勢であるというのには、他にも理由があります。
人間はお母さんのおなかの中にいるとき、腰を丸めて横向きで寝ているのを、見たことがあると思います。
おそらく本能的にこの寝姿勢が一番リラックスできると感じているからでしょう。
胎児の頃の記憶があるからなのか、大人になってからも、この姿勢が心身ともに一番リラックスできると感じる人も多いものです。
横向き寝に合った枕を使おう
このように横向き寝にはたくさんのメリットや効果があることがお分かりになったと思います。
しかしながら多くの枕は仰向け寝を想定して作られており、横向きで寝ると高さが物足りないと感じることが多いです。
枕の高さが足りないと、肩を圧迫したり、背骨が曲がって腰や背中にかえって負担を与えてしまうことがあります。
横向き寝のこれらの効果を教授するには、高さのあった枕を使うのが必要です。
昨今は横向き寝を想定して作られた枕も登場してきていますから、是非横向き寝用の枕を使ってみてください。
横向き寝しやすい枕は高さもちょっと高めになっています。
追記
なおおまけになりますが、アメリカのニューヨーク州立大学ストニ―ブルック校のある研究では、横向で寝た方がアミロイドβを最も多く排出することができたという研究結果が出ています。
アミロイドβとはいわば脳の中で発生する排泄物のようなもので、うまく排出されないとどんどん脳に蓄積されていきます。
アミロイドβが脳の中にたまると、アルツハイマー病を発症する引き金になるとも言われています。
こう考えると、アルツハイマー病を予防するにも、横向き寝で寝た方が良いということがいえそうです。