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睡眠不足は脳や体に悪影響を与える
あなたは睡眠を何時間くらいとっていますか。
仕事や勉強が忙しい、介護や子育てで寝たり起きたりの繰り返し、趣味のために夜更かししているなどなど、色んな理由があると思いますが、現代人にとって睡眠不足は深刻な問題です。
寝ている時間が勿体ない、少しでも寝る時間を削って時間を確保しようとしている人もいると思います。
しかし睡眠不足を軽く考えているとしたら、非常に怖いことです。
睡眠が足りていないと、脳や体に悪影響を与えてしまいます。
肌が荒れる
男性は特に気にしないかもしれませんが、睡眠不足が続くと肌が荒れます。
ニキビや吹き出物ができたり、シミやしわ、お肌の乾燥、皮脂の過剰分泌などの原因になることもあるでしょう。
これは人間が寝ている間に成長ホルモンを分泌させ、体の古い細胞と新しい細胞を入れ替える作業(ターンオーバー)が行われているからです。
ゴールデンタイムといわれる夜10時から夜中2時の間(諸説あり)に、睡眠をしっかりとらないとこの細胞の修復が正常に行われないことになります。
その結果古い細胞がいつまでも残って毛穴をふさいでしまったり、メラニンが蓄積するなどして、肌荒れが起きてしまうわけです。
集中力がなくなる
夜更かしをしたり睡眠不足が続くと頭がぼーっとなりますが、当然集中力が落ちて仕事や勉強の効率は悪くなります。
人間は起きている間は何も考えていなくても絶えず脳を使っており、睡眠をとらない限り脳は働き続けているのです。
人間は寝ることで脳を休め、機能を回復させており、一概には言えませんが最低でも1日6時間以上は寝る必要があるといわれています。
寝不足が続くと正常な判断ができなくなるので、思わぬミスを犯してしまったり、周りとのコミュニケーションにも悪影響が出てしまうかもしれません。
太りやすくなる
今まさにダイエットをしている人や、自分の体型にコンプレックスを持っている人必見なのですが、睡眠不足によって太りやすくなるといわれています。
理由は色々とあるようですが、その一つにレプチンとグレリンというホルモンに関係があります。
この2つのホルモンは食欲をコントロールする作用があり、睡眠が足りていないとレプチンの分泌量が減少し、一方でグレリンの分泌量が増えるようです。
ここまで書けば分かると思いますが、レプチンは食欲を抑制し、グレリンは食欲を増進する作用があるので、睡眠不足によっておなかが空いてドカ食いしてしまうというわけです。
夜更かししていると無性にお腹が空いてしまうのはこのグレリンが分泌されているからなのかもしれません。
免疫力が落ちる
人間の体には元々免疫機能があり、外部から侵入したウィルスや病原菌に対抗する力が備わっています。
睡眠が不足するとこれらの外敵に対抗するための免疫物質が作られませんから、風邪をひきやすくなったり、病気にかかりやすくなるのです。
実際に不眠によって高血圧や糖尿病、癌などの生活習慣病のリスクを上げることも分かってきています。
1980年代にアメリカである実験が行われたのですが、睡眠を奪われたラットはわずか2,3週間で死亡したそうです。
食事もしっかり与えていたのですが、睡眠をとらないことでラットの免疫機能が活動を停止してしまったのでしょう。
睡眠によって自律神経のバランスが整い、その結果免疫細胞である白血球やリンパ球が増え、活動が盛んになります。
このことから、睡眠はどんな医者よりも優秀な名医であることがわかります。
腰痛や肩こりを引き起こす
腰痛や肩こりに悩む人は多いと思いますが、意外なことに睡眠不足も影響していることが考えられます。
というのも人間はリラックスしている状態のときに副交感神経が働き、血管を拡張させる作用が働きます。
そのため睡眠によって副交感神経が優位な状態になると、血管が拡張するので血行が促進します。
また、人間は寝ている間は脳の細胞が収縮して、体のデトックス作業が行われるため、血液の循環が良くなるといわれています。
睡眠によって血液の流れをよくすることで、腰痛や肩こりも改善するかもしれません。
それに睡眠は椎間板を休ませるためにも必要です。
椎間板は骨と骨の間に存在するクッションのような存在で、衝撃を吸収する役割を持っていますが、座ったり、立ったり、歩いているときも常に圧力がかかっています。
椎間板の主成分はコラーゲンですが、その傷ついた組織を修復させるためにも睡眠は欠かすことができません。
ちなみに椎間板ヘルニアを治すには睡眠がとても大切な治療法なようで、椎間板を休ませるには毎日7時間程度の睡眠が必要なようです。
うつなどの精神的疾患になりやすくなる
睡眠不足はうつ病などの精神的な疾患にかかるリスクを高めるようです。
人間は起きている間にさまざまなストレスを受けていますが、睡眠は溜まったストレスをリセットするために必要です。
逆にストレスが溜まりすぎると今度は寝たくても寝られない状態にもなりかねません。
ストレスが浅いうちに睡眠をたっぷりとって解消し、心身ともにリラックスすることが大切です。
このように睡眠不足が引き起こす弊害はたくさんありますし、これ以外にもあるでしょう。
睡眠が心身ともに健康であるために重要であることは間違いありませんから、睡眠をおろそかにしないようにしましょう。
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