カシミア毛布とウール毛布はどちらを選ぶ?
カシミアといえば高級素材、コードやカーディガンなどアパレルでも人気のある素材です。
似たような素材にウールがありますが、カシミアを使った製品はウールよりもさらに高いという印象があります。
カシミアとウールの価格差の違いは何か、また毛布を買うならどちらの素材を選ぶべきでしょうか。
カシミアがウールより優れている点などご紹介したいと思います。
希少価値の高いカシミア
ウールといえば羊毛、つまり羊の毛です。
一方でカシミアは羊ではなく、カシミア山羊の毛から採取されています。
羊は平地に生息していますから飼育もしやすいですし、生息数も圧倒的に多いのです。
しかしカシミア山羊は中央アジアの高原など、環境も厳しい場所に生息し、なおかつ生息数も少ないのです。
しかも一度に大量に採取することができず、1頭からわずか150gから200g程度しか採れません。
そのため、セーター1枚作るにも、4頭ものカシミア山羊の毛が必要といわれていますから、ウールよりはるかに希少価値が高いことが分かります。
当然毛布を作るにはもっとたくさんのカシミア山羊の毛が必要になりますから、お値段も高くなってしまうというわけです。
カシミア毛布は柔らかくてなめらか
では希少価値はさておき、肝心の寝具としての性能はどうかという話になります。
一口にウールといってもその品質の幅は広く、中でも高級とされる繊維の細いウールでも20数マイクロンの太さがあります。
それでも十分細いのですが、カシミア山羊の毛はさらに細く、14~16マイクロンぐらいの細さしかありません。
繊維が太いと肌に当たったときチクチクしたり、ゴワゴワする感じがしますが、繊維が細いと柔らかくて肌にもやさしい肌触りという特徴があります。
当然寝具、特に毛布として使うなら、繊維が細い方が熟睡できそうですよね。
暖かさもカシミア毛布が1枚上手
暖かさについても、カシミア毛布の方がウール毛布よりも格段に暖かいといえます。
同じ天然繊維の毛布なのに、どうしてこのような暖かさの違いが出るのかといえば、やはり繊維の太さの違いにあります。
繊維の細いカシミアの毛は繊維の間に空気をたっぷり含み、身体と外気との間に空気層がたくさんできます。
この空気層が、体温で温まった暖かい空気が外に逃げるのを抑え、外気の冷たい空気が肌に触れるのを防いでくれます。
いわば空気層が断熱材のような役割を担ってくれているというわけです。
つまりカシミア毛布は希少価値が高いだけでなく、寝具としての性能もウール毛布より優れていることが分かります。
後はカシミア毛布とウール毛布の価格差をどう捉えるかという話ですが、やはりより快眠できるのはカシミア毛布といえそうです。