朝食を食べない人は増えている
あなたは朝ごはんを毎日食べているでしょうか。
現代は若い人を中心に朝食を食べていない人が増え、農林水産省の調査では20代から30代の男性の内、約3割が朝食を食べていないことがわかりました。
夜遅く寝ている人や朝が弱い人は、朝食を食べる時間があったら少しでも長く寝ていたいと考える人が多く、そもそも食欲がないという人もいるでしょう。
しかし朝食を食べないと体温も上がらず、脳のエネルギーが不足し、午前中お昼頃まで頭がぼーっとしたり、やる気が起きなくなる可能性があります。
仕事や勉強もおろそかになり、午前中の時間を無駄に過ごすということにもなりかねません。
朝は食欲がないという人も固形物を食べないにしても、牛乳や野菜ジュースを飲むだけでも水分やエネルギー補給でき、胃が活性化されるので、何か口に入れるようにしましょう。
また朝は時間がないという人も、わざわざ朝食を作る時間がないのであれば、前日の食事を残しておいたり、冷凍食品などを活用しても良いでしょう。
朝食を抜くと体内時計がリセットされない
私たちの体には体内時計という機能があるのをご存じでしょうか。
体内時計が働いているために、私たちは意識せずとも、自然と日中心も体も元気で活動的になり、夜は休息状態に切り替えることができます。
しかし体内時計は1日24時間なのに対し、25時間という周期でリズム活動状態と休息状態に移行しているため、どうしても1時間のズレが生じてしまいます。
この1時間のズレを調節するのが朝の太陽の光であったり、朝食を食べることであったりするのです。
正確に言えば朝日によってリセットされるのが主時計で、食事によってリセットされるのが末梢時計(腹時計)ですが、どちらもリセットすることが大切です。
2つの体内時計が毎日リセットされないと、徐々に生活リズムが狂って、日中に眠気が生じたり、夜間眠れなくなってしまうのです。
朝食をしっかり食べると、脳も体も目覚めて活動的になるため、日中元気に活動でき、なおかつ夜間は自然と眠りにつくことができるようになるのです。
快眠のためにトリプトファンを摂取しよう
良い睡眠のためにはメラトニンの分泌量を増やすことが必要ですが、そのためにはトリプトファンの摂取が欠かせません。
トリプトファンは体内で合成することができない必須アミノ酸ですので、食事から摂取しなければならないのです。
トリプトファンを摂取することでセロトニンの合成にもつながるので、イライラしたり、気分が落ち込むこともなく、毎日元気に過ごすことができますし、質の高い睡眠をとることもできます。
トリプトファンはごはんや納豆、お味噌などの豆類、卵、お肉、魚、乳製品などに多く含まれていますが、まさに和食がうってつけなのです。
近年キレやすい人や鬱病になる人が増えているのは、和食を食べる機会が減り、トリプトファンの摂取量が減っているからなのかもしれません。
トリプトファンを摂取すると、セロトニンが合成され、その後メラトニンに変わるという段階を踏んでいきます。
トリプトファンが体内に吸収され、メラトニンに変換されるまでには時間がかかりますから、朝食で和食を食べると効率よく睡眠の質が高まると思います。