寝だめは効果なし?
平日忙しくて眠る暇もないという人は、土日や祝日にまとめて睡眠をとるという人も多いのではないでしょうか。
一部では寝だめは効果がない、逆に疲労やストレスをためるだけだという声があります。
しかし一方で寝だめをすることで睡眠不足を解消できるとの声もあり、どっちが正しいのか迷ってしまいます。
実は一口に寝だめといっても2種類あり、とり方によっては寝だめが効果がある場合もあるようです。
上手な寝だめの取り方を知って、睡眠不足を解消すると良いでしょう。
効果があるのは補充睡眠
では寝だめの種類とはなんでしょうか。
寝だめは前もって睡眠を大目にとっておく先取り睡眠と、普段の睡眠不足を解消するための補充睡眠があります。
似ているようで違う2種類の寝だめ、効果があるのはどちらといえば、補充睡眠といわれています。
つまり普段睡眠が足りていなくて、脳に疲労やストレスが溜まっている状態で取る寝だめは一定の効果があるのです。
寝不足が続くと脳には疲労やストレスが蓄積されていきますが、週末などにまとめて寝だめすると脳が休まり、脳の機能が回復するというわけです。
先取り睡眠は意味がない
一方で将来不足するであろう睡眠を補うための寝だめ、つまり先取り睡眠は効果がないどころか、かえって脳に疲労やストレスをためることになります。
なぜなら先取り睡眠をとる段階では脳に疲労やストレスが溜まっておらず、長時間の睡眠を必要としていないからです。
この状態で寝だめをして長時間の睡眠をとったところで、睡眠の質が悪く、眠りの浅い状態が続き、脳が休まることはありません。
それどころか体内時計が狂い、ホルモンの分泌や自律神経のバランスが崩れ、脳や体にストレスが溜まり、かえって体調を崩してしまうわけです。
このことから前もって寝だめをする、先取り睡眠は効果がないどころか逆効果であることがわかります。
寝る必要がないのに長時間寝た後は頭痛を感じたり、不快な疲労感や眠気を感じることがありますが、これも体内時計が狂ってしまうために起こる症状と考えられます。
寝だめは2時間程度にする
このことから、補充睡眠には一定の効果があることがわかりました。
とはいってもだらだらと何時間も寝るのはあまりよくありません。
ですから睡眠不足を解消するために寝だめをする場合も、いつもの睡眠時間プラス2時間程度にしておいた方が良いでしょう。
この2時間という時間に明確な根拠があるわけではありません。
しかし2時間以上寝だめをしてしまうと、体内時計が大幅に狂ってしまうため、この時間を設定しています。
それ以上寝だめしてしまうと起床時間がお昼頃になってしまい、体内時計が大幅に狂ってしまいます。
逆に1,2時間の起床時間のズレであれば、すぐに修正できるでしょう。
体内時計が大幅に狂うような寝だめを繰り返すと、概日リズム睡眠障害という睡眠障害になる危険性もはらんでいます。
このような理由から、寝だめをする場合も2時間程度にしておく方が良いと思います。