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睡眠不足で自律神経が乱れる
寝不足が続くと、胃痛や胃もたれがするという経験があると思います。
睡眠と胃痛、全く関係ないように見えて、実は密接な関係にあるのです。
そもそも胃痛が何故起こるのかといえば、胃酸が過剰に分泌されているのかもしれません。
あるいは胃粘液が減少して、胃粘膜に損傷が起きていたり、胃の蠕動運動が上手く働いていないことなどが考えられます。
これらの胃の機能の低下により、胃痛が生じるわけですが、この胃の機能を正常に働かせるために欠かせないのが自律神経です。
寝不足が続くと自律神経のバランスが崩れ、胃が正常に働かず、胃痛に陥るのです。
たっぷり寝ているのに胃痛がするつもりでいても、睡眠環境が悪いと熟睡できておらず、自律神経が正常に戻らない可能性があります。
なお、仕事や人間関係などでストレスを感じたときに胃が痛くなるのも、ストレスが自律神経の働きを低下させるからです。
放っておくと胃炎を発症したり、悪化して胃潰瘍などに発展することもあるので注意が必要です。
横向きで寝ると胃痛が和らぐ
ではどうすれば胃痛が治るのかといえば、たっぷり質の高い睡眠をとることです。
人間は寝ているとき、あるいは寝ていなくても、リラックスしているときに副交感神経が優位な状態になります。
ですから1日の内で交感神経が活発な時間と副交感神経が活発になる時間を作ってあげることが大切です。
病気である場合を除いて、急な胃痛を感じたとき、横になるとずいぶんと楽になることがあります。
特に右側を下にして、横向きで寝ると食べ物が腸の方に流れやすくなるので胃痛が和らぎます。
身体を温めてリラックスする
胃痛がするときは交感神経が優位になっていることが考えられるため、リラックスして副交感神経を働かせることが大切です。
そのためには体を温めると副交感神経が優位になって、胃痛が緩和しやすくなります。
身体を冷やすと交感神経が活発になりやすいので、身体を温めるためにお風呂に入るのも良し、温かい飲み物を飲むのも良いでしょう。
また、保温性の高い寝具を使って、眠っている間も体をしっかり温めると、寝付きも良くなり、快眠を得られやすくなります。
保温性の高い寝具とは掛け布団だけでなく、敷き布団にも気を付けることで保温力が向上します。
腹式呼吸で自律神経のバランスが整う
また胃痛がひどいときは、腹式呼吸をすると症状が緩和することがあります。
腹式呼吸には交感神経と副交感神経のバランスを調節する作用があるといわれています。
自律神経が正常な状態になれば、胃痛だけでなく、心臓や血管、その他内臓の働きも活性化され、精神状態も安定して、心身ともに健康になります。
いつでもどこでもできる胃痛改善法ですから、一度試してみると良いでしょう。
腹式呼吸がしやすい敷き布団と枕を使おう
なお敷き布団や枕が正しい硬さや高さのものを使って寝ると自然と腹式呼吸がしやすくなります。
柔らかい敷き布団は腰が沈み込んでしまい、腹式呼吸がしにくくなりますので、適度な硬さがあった方が良いでしょう。
体圧分散性に優れた敷き布団は、体が立っているときと同じS字型になりますので、腹式呼吸がしやすくなります。
同じことが枕にも言え、適切な高さの枕を使っていると肩や腰にかかる負担が減り、全身が自然とまっすぐ伸びた状態になります。
正しい寝姿勢で寝ると呼吸も深くなり、自然と深い眠りにつくことができるため、睡眠の質も高まるのです。
毎日快眠できていれば自律神経の働きも良くなり、胃痛に悩まされることも少なくなるのではないでしょうか。