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涼しいマットレスはどんなマットレス?
昨今はベッドで寝る人が多く、マットレスを使っている人も増えました。
分厚いマットレスは耐久性に優れ、安定感もあって体をしっかり支えてくれます。
冬も下からの冷気をシャットアウトしてくれて暖かいですが、逆に夏は暑いと感じることもあるでしょう。
冬は暖かくて夏は涼しい、そんなマットレスがあればありがたいのですがなかなか難しい話です。
では涼しいマットレスはどんなマットレスなのでしょうか。
涼しいマットレスは、やはり通気性の良いマットレスではないでしょうか。
通気性が良ければ、空気が循環し、熱や湿気がこもりにくく、夏でも涼しくて快適なわけです。
つまりマットレスの中に占める空気の割合が大きく、さらに空気が行き来できるような構造であれば涼しいマットレスになります。
逆に空気をあまり含まず、マットレスの中が密閉されたような状態であれば、熱や湿気がこもり寝苦しく感じてしまうでしょう。
人体から発せられた熱や湿気はマットレスの中に吸収されますが、特に夏は熱や湿気がたくさん吸収されてこもりやすくなります。
その後放熱、放出されることでマットレスが冷やされるわけですが、この冷却サイクルが効率よく行われるマットレスが夏でも涼しいマットレスなのです。
エア素材マットレス
このような特徴を満たしたマットレスといえば、やはり3次元樹脂構造のエア素材マットレスでしょう。
コイルマットレスも通気性はよいものの、やはり90%以上が空気でできたエア素材マットレスにはかないません。
たとえば東洋紡のブレスエアーやアイリスオーヤマのエアリー、リテリーのライトウェーブなどがあります。
こうしたエア素材のマットレスは、ファイバー樹脂を3次元立体構造に絡ませることで空気を多く含み、体圧分散性に優れたマットレスです。
若干固めの質感ですが、押すとちょっと沈み込み、反発力と弾力性があることがわかります。
側地が高密度だと通気の良さを妨げてしまうため、メッシュやニットなど通気性の良い側地を使用していると、なお涼しいマットレスになります。
コイル系マットレス
一般的なコイルマットレスもコイル以外は空気層のため、決して通気性は悪くありませんし、涼しいマットレスです。
なお、コイル系マットレスにはボンネルコイルとポケットコイルがあるのをご存知でしょうか。
ポケットコイルはコイルが独立しているため体圧分散性はよいですが、1つ1つのコイルが袋に入っており、空気の流れが妨げられています。
そのためポケットコイルよりもボンネルコイルの方が通気性はよく、マットレスの中が冷えやすいのです。
ただコイル系マットレスは寝心地が硬めなため、肌当たりを柔らかくするために側地を厚くしたり、ウレタンを重ねることがあります。
そうすると寝心地はよくなりますが、空気の流れが悪くなり、放熱や放湿を妨げてしまうことがあります。
ウレタンフォームマットレス
昨今人気の低反発の感触が気持ちいいウレタンマットレスは、正直涼しいマットレスとはかけ離れています。
ウレタンは中に気泡を含むものの、空気の体積は少ない上に密封されています。
そのため通気性が悪く、熱や湿気が表面に溜まりやすいので、暑くて蒸れやすいのです。
冬は暖かくてよいかもしれませんが、夏使用すると汗をかいても吸収されず、熱がこもって寝苦しいということもあるでしょう。
特に安いウレタンのマットレスなどはウレタンの通気性が悪いことがあるので注意しなければなりません。
ウレタンの中にも通気性を向上させたものや、カバーやシーツで通気性や吸湿性を補完しているものもありますが、エア素材やコイル系のマットレスに比べれば涼しくはないでしょう。
マットレスを涼しくする方法
さてマットレスをすでに購入していて、夏に使用していて涼しくないと感じている方はどうすればよいのでしょうか。
買い替えるのも一つの手ですが、わざわざ夏のためだけに涼しいマットレスに変えるのも現実的ではありません。
その場合、下記のような寝具をプラスすることで清涼感をプラスする方法もあります。
ひんやり敷きパッド
触るとひんやり冷たい涼感タイプの敷きパッドを敷けば、暑苦しい分厚いマットレスもとたんに涼しいマットレスに早変わりです。
涼感寝具といえば、ニトリさんのNクールなどが有名ですね。
他にもロマンス小杉さんのアイス眠やディーブレスさんのアイスマックスなどがあります。
このようなひんやり敷きパッドが体表面の熱を奪って冷やしてくれるので、マットレスの暑苦しさを軽減してくれるでしょう。
冷感敷きパッドの選び方とおすすめランキングはこちらをご覧ください。
冷却マット
また冷却マットも冷たくて気持ちがいいです。
冷却マットには、氷枕のようにカチカチに硬いタイプと、ジェルを使用した柔らかいタイプがあります。
最初は冷たくて気持ちがいいのですが、体の熱で次第に中材の温度が上がってしまうという難点もあります。
また冷却マットは中身が漏れないよう、表面が防水加工されているので、汗をかくと蒸れの原因になってしまいます。
特に日本は湿気が多いですから、夏用の寝具としては冷却マットはおすすめできません。
ただ吸熱、放熱を繰り返して、温度の上昇を防ぐタイプの冷却マットであれば、汗をかきにくいので良いかもしれません。
3Dエアーオーバーレイ
ブレスエアーのように糸や樹脂を立体的に編んだ、薄いマットレス(オーバーレイ)を敷いて、通気性をプラスすることもできます。
体とマットレスの間に空間が生まれるので、空気の通り道ができて通気性が良くなります。
また表面の側地をメッシュ加工にしたり、接触冷感素材や吸水性のある素材を使用することで、涼しさをさらにプラスすることもできます。
オーバーレイタイプのほかにも、パッドシーツなどと呼ばれるものもあります。
ブレスエアーやエアリーなどの薄めのマットレスであれば、オーバーレイとしても使えます。
まとめ
このようにそれぞれのマットレスでも涼しさが異なることがわかりました。
マットレスに溜まった熱や湿気が、就寝時の不快感を助長させてしまうのですね。
とはいえ分厚くて密度の高いマットレスを使用しても、涼しくする方法があるのであきらめる必要はありません。
涼感寝具と使ったり、通気性を増すことで夏の眠りを快適にすることは可能です。
特に日本は四季がありますから、夏だけのために涼しいマットレスを選ぶのも現実的ではありません。
その場合は敷きパッドやオーバーレイ、パッドシーツなどで温度や湿気を調整すればよいでしょう。
逆にすでに涼しいマットレスを使用しているのであれば、冬は保温性の高い敷きパッドやオーバーレイを敷けばよいのです。
またマットレスの上に敷毛布を使うのも暖かくておすすめです。