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グースとダックは何が違う?
羽毛布団の詰め物として使われる素材は水鳥の羽根ですが、具体的にはグースとダックがあります。
グースとはいわゆるガチョウのことで、ダックはアヒルのことを言います。
一般的にはダックよりもグースの方が体も羽根も大きく、かさ高がありふんわりしている、さらにダウン同士が絡みにくいため、空気を含んで保温力が高いといわれます。
またグースは羽枝の1本1本がしっかりしているためダウンが細くて柔らかくドレープ性に富んでいるのに丈夫で、臭いも少ないため、グースの方が高値で取引されます。
ただダックの中にも、グースよりもさらに高級な羽毛として、北極海周辺に生息する鴨の羽根を使ったアイダーダックダウンがあります。
アイダーダックは北半球で一番大きな水鳥で、羽毛の宝石とも言われていますが、保温力も高く、通常の羽毛よりも軽い素材であり、希少価値が高いため、グースの羽毛よりもさらに高値で取引されます。
色の違いは品質に影響しない
グースもダックも、種類によって色の異なりますが、基本的に品質に大きな違いはありません。
ただ白い羽毛の方が、側生地から色が透けず、見た目がきれいな羽毛布団になるため、茶色やグレーの羽毛よりも人気があるようです。
何度も言いますが、色の違いによって暖かさやダウンパワーなどが異なるわけではなく、茶色やグレーの羽毛だからといって汚れているわけではありません。
なおグースの場合はホワイトグースの方がシルバーグースよりも価値が高くなる傾向にありますが、これは品質どうこうの話ではありません。
ホワイトグースはシルバーグースに比べてストレスに弱く、飼育が大変だからという理由があるようです。
また先ほど述べたように白い羽毛の方が人気があることにも起因しているのでしょう。
マザーグース、マザーダックとは
よく聞くマザーグースとか、マザーダックがありますが、こちらはその名の通り、グースとダックのお母さんという意味です。
マザーと名がつく方が高い値が付くのは、卵を産むために飼育されており、早い段階で羽毛を採取することがありません。
もちろん飼育期間が長くなり、体が大きく成熟していますので、ダウンも大きくふっくらするというわけです。
また親鳥は卵を温めなければいけませんから、弾力性、かさ高性に優れた、保温力の高い羽毛が必要になるのです。
一般的な水鳥は食肉用に育てられるため、食肉として加工するついでに羽毛を採取しています。
そのため飼育期間も1か月から2か月と短く、ダウンパワーの少なく、保温性の低い未成熟なダウンとなってしまうのです。
飼育期間が長い方が良質なダウンになる
一般的にグースの方がダックよりも良質な羽毛で、高値で取引されるとはいえ、必ずしもグースの方がダックよりも良質な羽毛であるとはかぎりません。
というのも飼育期間が長く、良質な環境で飼育された水鳥の方が品質の高いダウンが採取できるからです。
そのためダックなのにグースよりも高い羽毛布団があったり、同じ原産国なのに価格の異なる羽毛布団が存在するのです。
市場に多く出回っている安い羽毛布団の中には、食肉用に飼育されているグースやダックから採取した羽毛が飼育期間も短く、飼育環境も良いとはいえないものも多いです。
そのため低品質な羽毛布団となり、臭いが発生したり、保温性が低い、弾力性もないなどのデメリットが出てきてしまいます。
ですから一概にダックよりもグースの方が温かい、臭いも少ない、ふっくらしている羽毛とはならないことは知っておいた方が良いでしょう。
良質な環境で、十分に成長したダックであれば若鶏の内に採取されたグースよりも品質が優れていることは十分にあるのです。
100日以上かけて飼育したハンドレッドダウン
株式会社ディーブレスの開発したプラチナヴェールの羽毛布団は、フランスのガスコーニュ地方で100日以上かけて飼育されたダックの羽毛を使っています。
一般的な中国産のダックとは、飼育期間も飼育環境も格段に違います。
また良質な羽毛の中といわれるフランス産のダックよりも飼育期間を長く設定しており、鳥の品種も伝統的ムラード種という希少なダックダウンです。
当然ダウンパワーも400DPと高く、洗浄工程や縫製、側生地にもこだわっており、品質の高い羽毛布団といえます。