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夏にも使える羽毛布団が存在する
羽毛布団は夏に使えないと思っていませんか。
羽毛大国の日本なのに、夏に羽毛布団を使う人はあまりいませんがなぜでしょうか。
そりゃ暑いからでしょと思われるでしょう。
しかし羽毛布団は冬だけでなく、春、夏、秋と使える万能布団なんです。
もちろんどの羽毛布団でも1年中使えるわけではありません。
夏に使うのであれば、羽毛肌掛け布団といわれるダウンケットをおすすめします。
実は羽毛布団にもダウンの種類の他にも、詰め物重量によって分けられる種類があるのをご存じでしょうか。
ふんわり軽くて蒸れないダウンケットを夏に使えば、寝苦しい夏の夜も快適に過ごせるかもしれません。
詰め物重量で分ける羽毛布団の種類
一般的に羽毛布団として認識されているものは、秋から冬にかけて使える冬用の羽毛布団です。
このほかに春と秋に使える羽毛合掛け布団があり、そして夏用の羽毛肌掛け布団があります。
冬用の羽毛布団は冬にメインで使い、秋や春の肌寒い日にももちろん使えます。
市場に流通している羽毛布団もほとんどはこの冬用が一番多いといえるでしょう。
羽毛合い掛け布団は冬も使えますが、気温が低い時期は1枚だと寒さを防ぐには物足りません。
春や秋といった、冬用羽毛布団や毛布を使うと暑いが、タオルケットでは寒いなど、布団の調整が難しい季節の変わり目に活躍する布団です。
羽毛布団の中でも実は意外に活躍するのは合い掛け布団かもしれません。
夏に活躍するのは羽毛肌掛け布団ダウンケット
そして夏に大活躍するのが羽毛肌掛け布団、別名ダウンケットです。
他の種類に比べて一番羽毛の量が少なく、保温力も一番低いです。
しかし高価な羽毛布団の中でも最も価格帯が低く、お求めやすい布団といえます。
羽毛の吸放湿性や通気性を活かし、湿気を逃がしてくれるので、夏でも快適な寝心地です。
保温力はありませんが、初夏や晩夏の肌寒い日はもちろん、冷房をつけている環境では十分な暖かさがあります。
羽毛ならではの軽さと柔らかさも特徴のひとつでしょう。
季節に合わせて羽毛布団を使い分けよう
冬用の羽毛布団に比べ、ダウンケットは中綿量が4分の1くらいしかありません。
そのためダウンケットは夏でも快適に眠れるわけですが、冬用の羽毛布団は決して夏に使ってはいけません。
暑すぎるのはもちろんですし、布団の中が蒸れて、羽毛布団が大量の汗や湿気を吸ってしまうことになります。
羽毛が水に弱いのはご存じでしょうが、羽毛が長い間水にさらされると羽毛が急速に劣化してしまうからです。
その結果、羽毛の保温力や吸放湿性、通気性が失われて使い物にならなくなってしまいます。
ですから夏は夏用の羽毛肌掛け布団を使った方が良いのです。
逆にいえばぺらぺらに薄いので、夏以外には1枚で使うには向かないでしょう。
なお羽毛の肌掛け布団と合い掛け布団をくっつけて1枚にした、2枚合わせ羽毛掛け布団というのもあります。
四隅をボタンなどで付けていて取り外し可能なため、季節に合わせて脱着が可能でオールシーズン活躍する優れた布団です。
2枚合わせの羽毛掛け布団であれば、夏は肌掛け布団(ダウンケット)1枚、春や秋は合掛けふとん1枚、冬は2枚合わせて使うなど、季節に応じて使い分けることができます。
羽毛アレルギーがあるなど天然羽毛が苦手という人には人工羽毛を使うという方法もあります。
こちらはプリマロフトといって人工羽毛ですが、天然羽毛がダメという人にはおすすめです。
ダウンケットは夏の冷房対策にも使える
現代において、エアコンが普及し、寝ているときも冷房を付けっぱなしにすることも多いでしょう。
クーラーをがんがんに効かせた寝室ではタオルケットでは心細いのではないでしょうか。
そんなときに羽毛肌掛け布団のダウンケットは冷房対策になりますし、朝方の冷え込みから体を守ってくれます。
もちろん羽毛布団ですから通気性も高く、汗をかいて布団の中が蒸れたり、蒸し暑くなることもありません。
薄くて軽いから体を締め付けて圧迫することもありませんし、さらっとして快適な睡眠を得られます。
夏はタオルケットを使うという人もいるでしょうが、タオルケットとは違う掛け心地を味わうことができると思います。
夏用羽毛布団の選び方
ただダウンケットが優れている夏の寝具だからといって、どんなダウンケットでも良いわけではありません。
羽毛布団を選ぶ際と同様、羽毛肌掛け布団を選ぶときも注意しなければならないポイントがあります。
例えば質の悪い羽毛を使っていると、臭いが発生したり、ダウンケットなのに暑い、蒸れるといった問題も起こるでしょう。
上質なグースやダックを使った羽毛肌掛け布団が良いのは言うまでもありません。
羽毛の産地や水鳥の種類、ダウン率や重量、側生地もしっかりチェックしましょう。
また日本製であると、しっかり洗浄されていることが想定されるため、臭いの発生リスクも低いものと考えられます。
ただ天然羽毛の場合、どうしてもウォッシャブルに対応していないこともありますが、夏用布団が洗えないのは致命的です。
そこで洗えるタイプのダウンケットであるとなお良いでしょう。
なお、米国アルバニー社の開発した人工羽毛プリマロフトを使った肌掛け布団は洗えるのでおすすめです。
人工羽毛でありながら天然羽毛に負けない機能性があり、撥水性に至っては天然羽毛をしのぎます。