羽毛布団を10年以上使うための正しいお手入れ

羽毛布団
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羽毛布団を長く使うにはお手入れが大切

布団の中でも高価な羽毛布団、一度使ったら他の布団は使えないほど、快適な寝心地の寝具です。

とはいえ、汚れてしまったり、羽毛が吹き出してしまっても、何度も買い換えるわけにはいきません。

羽毛布団を長持ちさせるためには、普段から大切に扱うことはもちろん、お手入れをしっかりとしなければなりません。

しかし羽毛布団の正しいお手入れの仕方を知っている人は、意外といないのではないでしょうか。

ここでは、羽毛布団の正しいお手入れ方法を知り、羽毛布団を長く愛用していきましょう。

羽毛布団の寿命は長い

そもそも羽毛布団ってどのくらい使えるか、知っているでしょうか。

羽毛自体は吸放湿性に優れた中綿であり、お手入れ次第では20,30年使うこともできます。

もし20,30年使うことができるなら、20,30万円もする羽毛布団を買っても、1年当たり1万円ですから安いですね。

とはいえ日々の正しいお手入れ方法を知らなければ、わずか数年でダメになってしまうこともあるでしょう。

羽毛布団は毎日、私たちの汗や皮脂、そして湿気を吸ってどんどんと汚れ、ダウンボールも小さくなっていきます。

ダウンボールとは一つ一つの羽毛の大きさのことで、大きくいほど、ふっくらしていて暖かいのです。

このダウンボールはお手入れをしっかりしないと、どんどん汚れて小さくなり、羽毛布団もかさや保温性を失っていきます。

ですから羽毛布団を長持ちさせるために、お手入れはとても重要なのです。

羽毛布団はカバーを掛けて使う

さて、では羽毛布団を長持ちさせるためには、どんなお手入れをすれば良いのでしょうか。

まずは日々のお手入れについて学んでいきましょう。

まず、羽毛布団を使うときはそのまま使うのではなく、必ずカバーを掛けるようにします。

高い羽毛布団は側生地も良いものを使っているため、そのまま使いたいという人もいるでしょう。

しかしカバーを掛けないと、間違いなく早く汚れますし、側生地が擦り切れて、中綿の羽毛が飛び出てきやすくなります。

カバーを掛けていれば、汚れてもカバーだけ洗濯すれば良く、保温性もアップします。

汚れは放っておくと酸化してとれなくなりますので、カバーはこまめに洗濯するようにしましょう。

カバーは週に1回、遅くとも2週に1回は洗濯すると良いでしょう。

なおカバーは1枚ではなく、洗い替え用に最低でも2枚は持っておくと重宝します。

保管その他のお手入れについて

羽毛布団を押入れなどに収納する場合、朝起きてすぐにしまわないようにしましょう。

朝起きたときは、羽毛布団には熱や湿気がこもっておりますので、すぐに押し入れにしまってはいけません。

しばらくは布団に広げた状態で置き、熱や湿気が逃げてから押入れにしまうと良いでしょう。

また、羽毛布団もマットレスと同様、ときどき上下裏表を入れ替えて使うようにします。

いわばローテーションですが、こうすることで羽毛が端によりにくくなり、傷みも1か所に偏らずに長持ちするのです。

それから羽毛布団はたくさんの空気を含んでおり、周囲の空気も取り込んでしまいます。

ですから湿気の多い場所に置くのは避け、またニオイの強いものを近くに置いておかないようにしましょう。

また羽毛布団の側生地は、中の羽毛が吹き出さないように、ダウンプルーフ加工をしています。

ダウンプルーフ加工をすることで、糸と糸の間を狭くして、生地の密度が高くしているのです。

ですから、仮にどんな理由があっても、羽毛布団の側生地に針やピンを刺すことは厳禁なのです。

羽毛布団を干す頻度と方法

羽毛布団を長持ちさせるには、やはり定期的に干すことが大切です。

干すことで湿気を追い出し、羽毛が膨らんで保温性やかさ高が復活するのです。

布団は天日干しするのが基本ですが、羽毛布団の場合はあまり頻繁に天日干しすることはおすすめできません。

布団を毎週のように干す人もいるでしょうが、羽毛布団は吸放湿性に優れているため、月に1,2回で十分なのです。

また干す時間帯も午前10時から午後3時までの間に、片面1時間ずつ、両面をまんべんなく干します。

羽毛布団は日陰干しでも十分効果がありますので、日が当たらなくても風通しが良ければ十分です。

むしろ日干しする場合はそのまま干さず、カバーなどで覆って生地の傷みを防ぐようにしましょう。

さらに干す時間も、日が強く当たる場合は、片面30分から1時間くらいで済ますようにしておきます。

特に側生地がシルクの場合、長時間日干しすることで黄色く変色してしまいますから、注意が必要です。

また長時間天日干しすると、中の羽毛も劣化したり、傷む原因となるので、時間は守りましょう。

干している間に羽毛布団を叩くのも、生地や羽毛を傷める要因になりますので、叩かないようにします。

汚れやホコリ、ダニが気になる場合は、ブラシでやさしく取り除き、掃除機をかけてあげると羽毛布団を清潔に保つことができます。

布団乾燥機や除湿器を使うときの注意点

なお羽毛布団は干すだけでなく、布団乾燥機や除湿器を使って湿気を追い出す方法もあります。

羽毛布団のダニ退治のためにも、布団乾燥機をかけてみるのも良いでしょう。

しかしあまりに高熱(70℃以上)になりすぎると、中のダウンボールがはじけたり、発火する恐れがあるので、注意してください。

ダニは50℃以上の環境で死滅するため、50℃から70℃の状態を維持できるようにします。

温度調節のできる布団乾燥機であれば良いですが、そうでなければ間に毛布やタオルケットを挟むなどして、温度を調節してください。

どうしても高温になるのが怖い、発火が怖いという方は除湿器を使うようにしましょう。

ハンガーラックなどに掛けて、全体に風がいきわたるように除湿器を運転すれば、羽毛布団の湿気を追い出すことができます。

もちろん除湿器がなければ、扇風機やエアコンの風が当たる位置に干すという方法もあります。

ただ除湿器や扇風機、エアコンでは、湿度を抑えてダニの繁殖を抑えられるものの、布団乾燥機ほどダニ退治の効果は見込めません。

ですからやはり、ダニ退治のためにはたまには天日干しをすることをおすすめします。

汚れやニオイが気になる場合のお手入れ

なおどんなに大切に扱っていても、羽毛布団が汚れてしまったり、ニオイが発生することはあるでしょう。

羽毛にはどんなに洗浄しても油脂分が残っていますから、湿気の多い状態にあると雑菌が繁殖してニオイが発生することがあります。

臭う場合は羽毛の中の空気を押し出し、風通しの良い場所に干しておくとニオイが徐々になくなっていきます。

どうしてもニオイが取れない場合はクリーニングに出さないといけない場合もあるでしょう。

安い羽毛布団などは、洗浄が不十分であるものが多く、ニオイが発生しやすいということも覚えておくと良いでしょう。

いずれにせよニオイを除去するには羽毛を乾燥させることと、通気を良くすることです。

また、羽毛布団が汚れてしまった場合は、汚れた部分を中性洗剤でつまみ洗いし、良くすすいで乾燥させます。

大抵の汚れはこの方法で落ちますが、中には落ちにくい汚れが付いてしまうこともあるでしょう。

この場合は自分で無理に落とそうとせず、専門のクリーニング業者に出すようにしましょう。

また側生地がシルクの場合も、基本的に水洗いはできませんので、クリーニングに出すことをおすすめします。

羽毛が飛び出したときの対処法

またダウンプルーフ加工を施した側生地であっても、羽毛が飛び出してしまう可能性もゼロではありません。

飛び出した羽毛は引き抜かず、押し込むなどして中に戻してあげるようにしましょう。

羽毛を戻した後は、生地を揉み解してあげると、穴が小さくなって、羽毛の飛び出しを防止することができます。

逆に無理に引き抜くと穴が大きく広がって、さらなる羽毛の飛び出しの原因になってしまいます。

また羽毛布団を買うと、補修用の布が付いてくることはありませんか。

もし補修布が付いていれば、アイロンを使って穴を補修することもできます。

クリーニングは頻繁に行わないこと

羽毛布団は定期的に干したり、こまめにカバーを洗濯したりしていれば、毎年クリーニングに出す必要はありません。

しばらく使わないときはクリーニングに出してからしまった方が、雑菌が繁殖せず清潔な感じがします。

しかし羽毛布団をクリーニングに出すと、生地や羽毛が劣化したり、損傷を受ける可能性がありますので、頻繁に出すことはおすすめしません。

もちろん羽毛布団が明らかに汚れていたり、ふくらみが無いと感じていたら、クリーニングに出した方が良いでしょう。

クリーニングに出すことでもちろん清潔になりますし、ふっくら感も再び取り戻せるでしょう。

目安としては羽毛布団のクリーニングは3年から5年に1回で良いといわれています。

しかし使用環境や使い方などによってもクリーニングの頻度は変わってくるでしょうから、一概には言えません。

毎年クリーニングに出した方が、気分的にも気持ちよく眠れるという場合は1年に1回出しても良いと思います。

なお羽毛布団をクリーニングする場合、ドライクリーニングではなく、水洗いを指定した方が良いといわれています。

なぜならドライクリーニングでは油性系の汚れを落としてくれるものの、羽毛の油脂さえも除去してしまいます。

羽毛の油脂はニオイの元ではありますが、必要以上に除去されると羽毛自体が劣化しやすくなるのです。

水洗いでも羽毛布団の汚れは十分落ちますし、羽毛を劣化させずに洗うことができ、ふんわり感が蘇るからです。

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